アムロが会議から戻ると、ベルトーチカが、彼のベットで眠っていた。 彼を待っている間に、眠ってしまったのだろう。 アムロはドアを閉めて、椅子に上着をかけて、体を伸ばした。 そしてベットで眠っているベルトーチカを覗いて、微笑んだ。 成り行きとはいえ、一度は愛し合った仲、彼は彼女のことを想い始めていた。 しかし、アムロは過去を忘れた訳ではなかった。 彼はそれを背負い、今も生きている。 アムロはベルトーチカを起こさないように、彼女の髪に触れた。 柔らかいそれは、黄金の糸だ、と彼は思った。 アムロは立ち上がり、風呂場に向かった。 温かいお湯が上から降り注ぎ、アムロの体を癒やした。 シャンプーが彼の体を滑り落ちた。 風呂場からタオル一枚で上がって、ベットの端に腰掛けると、髪を拭いていた。 目覚めたベルトーチカの目の前に、アムロの背中があった。 彼女はとても綺麗だわ、と思った。 そしてベルトーチカは彼の背中に触れた。 彼は振り返ると、その彼女の手を握った。 「起こしてしまったようだな」 そう言って、にっこりと笑う彼の唇をベルトーチカは奪った。 「アムロ、私を愛して」 「ベルトーチカ、僕からも言わせて欲しい。君が好きだよ」 「……本当に?」 彼女の瞳から涙が零れた。 そんなベルトーチカを、彼は抱きしめた。 「泣くことはないだろ」 「だって、だって、アムロ!」 「嘘はつかないよ」 まだ信じられないと言いたげなベルトーチカの唇を塞ぐとアムロは、彼女を押し倒した。 「ベルトーチカ」 甘い吐息が二人を包み夜が更けた。 090414 トップに戻る