090620 黒崎X吉川
 原作の初キスの後……↓




「黒崎は、相手が私じゃなくても、ああいうことするの?」
 泣きそうな顔で、
それでいて、恥ずかしそうに聞いてくるもんだから、
俺は正直に答えた。

「ああ、仕事だからな。でも、プライベートは別」

「……?」
 この分からず屋め。と思った。
本当にキスしたいのは、
お前だけだなんて、
俺にそんな歯の浮くようなセリフを吐かせる気か? 

「お前以外にはしたくないってことだ。
じゃあな、ご苦労様」
「ちょっ待って黒崎!」
 服の袖をグイと引っ張られて、立ち止まった。
だから、振り返って、彼女の格好を見た。
せっかく買ってやったのに、勝手に脱ぎやがって……。

「なぁ、もう一回させろよ」
「えっここで?」
「そっさっきは味わえなかったし」
 彼女の唇を再び奪った。

 何やってんだ。俺……。
本当のことは嘘で覆い隠さなきゃ行けないのにな……。


クロサギ
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