100309
 今俺は、彼女に専門学校で教わった料理を振舞って、彼女を満足させた。
お互いに腹が一杯になった。
すると、何だか眠くなって来て、お互いにもたれかかって、ぼんやりしてた。

 もう、あの戦いが終わって、俺が戻ってから一ヶ月も経った。
そして、平和な毎日が続いている。
パイも俺も人間には戻れなかった。
でも、三人で毎日楽しくやってます。


 
 
 俺が今したい事はパイを、その。
今、隣にいる彼女を……。



「八雲? どうしたの? 何考えてるの?」

 彼女の言葉に俺の鼓動は早くなった。
俺の手が伸びて、引き寄せた。
彼女の唇をふさぐと、あの時が蘇った。


一度は拒絶したのに、俺は三只眼と……。
後悔はない。
でもあの後、
取り残され、追いかけた時の苦い想いが脳裏を過ぎった。
 

 突然のことに恥じらう彼女の細い体を組み敷いて、今度は唇を奪う様に。



「八雲」
 声が違う!? 俺は驚いて、彼女の上から飛び退いた。
「三只眼!! どうして、出て来るんだよ」
「なんじゃ、わしでは相手不足か? 奴隷のくせに」

 さっきまで、パイだったのに……。
この人が出て来ると、ムードもへったくれもなくて
俺のことは奴隷呼ばわりだし。

「あれ以来、わしを抱いてはくれないじゃないか? 嫌いになったか」
 形勢逆転、攻められるのは俺な訳?
「嫌いだなんて! 言ったでしょ、俺はどっちも選べなくて困ってるって」
「では、今どちらが大事なのか、決めよ」
 そう言われながら、俺はベットの上に追い込まれて、彼女が俺の体に馬乗りになって来て、
いいシュチュエーションではあるけど、今は素直に喜べない。
俺は顔を背けた。近い、彼女の息が落ちてくる。
こんな状況で反応しない男はいない。

 大体何でいいムードになると、三只眼が出てくるんだ。
最近こんな調子で、パイとイチャイチャ出来てない。
そもそも、パイは俺のこと、今どう思ってるのかな?
俺とするのが嫌で、いい感じになると、三只眼とタッチ交代しちゃってるのか?


「そんな……無理ですよ」
「八雲、わしの顔を見ろ」
 そう言われて、逆らう訳には行かず、俺は彼女を見上げた。

 甘いキスが俺を翻弄した。
アホになる……こんなことしてたら

「三只眼っ 待ってくれよ」
 俺のズボンのチャックを開けだす彼女を止めようとしても、もう遅い。






 二度目も三只眼と……。 
俺はいつパイと出来るかな?