今俺は、彼女に専門学校で教わった料理を振舞って、彼女を満足させた。 お互いに腹が一杯になった。 すると、何だか眠くなって来て、お互いにもたれかかって、ぼんやりしてた。 もう、あの戦いが終わって、俺が戻ってから一ヶ月も経った。 そして、平和な毎日が続いている。 パイも俺も人間には戻れなかった。 でも、三人で毎日楽しくやってます。 俺が今したい事はパイを、その。 今、隣にいる彼女を……。 「八雲? どうしたの? 何考えてるの?」 彼女の言葉に俺の鼓動は早くなった。 俺の手が伸びて、引き寄せた。 彼女の唇をふさぐと、あの時が蘇った。 一度は拒絶したのに、俺は三只眼と……。 後悔はない。 でもあの後、 取り残され、追いかけた時の苦い想いが脳裏を過ぎった。 突然のことに恥じらう彼女の細い体を組み敷いて、今度は唇を奪う様に。 「八雲」 声が違う!? 俺は驚いて、彼女の上から飛び退いた。 「三只眼!! どうして、出て来るんだよ」 「なんじゃ、わしでは相手不足か? 奴隷のくせに」 さっきまで、パイだったのに……。 この人が出て来ると、ムードもへったくれもなくて 俺のことは奴隷呼ばわりだし。 「あれ以来、わしを抱いてはくれないじゃないか? 嫌いになったか」 形勢逆転、攻められるのは俺な訳? 「嫌いだなんて! 言ったでしょ、俺はどっちも選べなくて困ってるって」 「では、今どちらが大事なのか、決めよ」 そう言われながら、俺はベットの上に追い込まれて、彼女が俺の体に馬乗りになって来て、 いいシュチュエーションではあるけど、今は素直に喜べない。 俺は顔を背けた。近い、彼女の息が落ちてくる。 こんな状況で反応しない男はいない。 大体何でいいムードになると、三只眼が出てくるんだ。 最近こんな調子で、パイとイチャイチャ出来てない。 そもそも、パイは俺のこと、今どう思ってるのかな? 俺とするのが嫌で、いい感じになると、三只眼とタッチ交代しちゃってるのか? 「そんな……無理ですよ」 「八雲、わしの顔を見ろ」 そう言われて、逆らう訳には行かず、俺は彼女を見上げた。 甘いキスが俺を翻弄した。 アホになる……こんなことしてたら 「三只眼っ 待ってくれよ」 俺のズボンのチャックを開けだす彼女を止めようとしても、もう遅い。 二度目も三只眼と……。 俺はいつパイと出来るかな?