100727 続き
こんちゃ~す

何、その状態

えっ何言ってんすか?
さっ後ろ乗って下さい、先輩

でも私、スカートだし

横乗りっスよ。横乗り

うん、それしかなさそうね

ちゃんと俺につかまって下さいよ

うっうん

そんな端っこつかんでたら、落としますよ

おっ!

こうやって腕回して、じゃっ出発します~


今日は風が気持ちいいっスねぇ

ねぇ

なんスか?

ううん、何でもない……



着きましたよ。ここです

何か緊張して来た

どうしてです

親に

あぁ親ですか?
今日は二人とも居ませんけど

そうなんだ

いる時に彼女連れ込んでも、何も出来ないじゃモゴモゴ……

帰ろうかしら

ちょっ待って先輩、俺の失言です!
あのもっちっと俺と一緒に居て下さいよ

いいけど、喉乾いたんだけど

あっ入りましょっか、俺の家。立ち話もなんだし

うん


本当に誰もいないのね

シーン、ですよ。俺ら以外誰もいませんから
さっ上がって。麦茶でいいっすかね

うん、お邪魔します……

『その時、靴を脱ごうとうつむいた先輩のうなじを見てドキっとしたのは言うまでもない。
靴を脱ぐのに手間取っている先輩の全身から緊張が感じられた。
靴を脱ぎ終わった直後だったか』

ちょっと、何!?

『思わず先輩を抱き上げで、自分の部屋まで連れて行った。
ベッド前まで運ぶと、俺は自分でもびっくりするほど優しく先輩を横たえた。
そしてついでに覆いかぶさって、見つめてキスまで行きたかった。
けど、先輩がギュッと目を瞑るもんだから、何だか悪いことしてるみたいに思えて、止めた』

すいません。ついカッとなって

何がついよ……

怒ってます?

ううん、怒ってなんか……

『分かんないよ。先輩が何考えてるのか……』



『それから、麦茶を出して、二人でゲームすることになった。これじゃ全然恋人同士ぽくない。
場所が変わっただけで、いつもと同じだ。
隣に座ってる先輩も楽しそうなのか、楽しそうじゃないのか
本当に読めない人だ』


遅いんで、送って行きますよ

いいよ、別に帰り道ぐらい分かるから

でも、この辺ガラ悪いからその……送らせて下さいよ

うん、分かった。お願い


別れ際

先輩、一つ確認したい事があるんですけど

何?

怒ってます

何の事?

あの、この間の……

この間の何?

キスした時、舌入れたこと

……怒ってないわよ

でも、あれからキスしてないんっスよ!

それは……

それは? 俺に飽きたとか、他に男が出来たとか!

声デカイ! そんな訳ないでしょ! なんでそっちの方向に持って行くのよ!

『先輩が俺の口を塞いだ。あっ何かキス出来そう。そう思った。彼女の細い腰を引き寄せて、手のひらを舌で舐めた』

ちょっとっ

キスしていいですか?

『俺の腕の中にすっぽりとおさまる先輩の小さな体が愛おしかった』

心の準備が……

まだ焦らすつもりですか!!

焦らしてるつもりはっ

十分焦らされてますよ。こっちは

じゃあ、条件が一つ

なっ何っスか

舌入れないでくれる……

えっ

だって……

だって?

私、今まで知らなかったんだけど

はい

凄く、感じちゃうんだもん
恥ずかしいのよ……
ちょっと、人の話聞いて!

じゃあ、もっと感じて下さいよ。先輩、俺の事……

『俺は先輩の口内を味わった。(おあずけ食らってた分も)
先輩の可愛い告白も聞けたので、当分それをオ●ズに生きて行けそうだ。
でも先輩は感じることが恥ずかしいらしい』

すいません。俺、調子に乗っちゃって

ホントにね

『こちらに顔を向けた先輩、その顔を見て俺は家まで送ることを決めた』

なんっスっか、その顔は! 俺、家まで送りますわ

えっ

いいからいいから

うん